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最近においが分からなくなってカレーライスなどを食べても味がよくわかりません。嗅覚障害は加齢によるものでしょうか。病院で治療すれば治りますか
A:嗅覚障害は加齢とともに増加することはありますが視覚や聴覚と違いなかなか自覚することの少ない障害です。高齢者の3分の2は嗅覚低下があるといわれていますがほとんどの方は自覚しておりません。嗅覚が障害されると食物の風味が感じられずに食欲が低下したりガス漏れなどに気づかないなどの危険も伴います。嗅覚障害の原因としては副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎といった鼻づまりに伴うものがありますがこれは治療によって改善できる可能性がありますので一度検査、治療をおすすめします。もし特に鼻の病気がない場合にはコロナをはじめとする感染症後に後遺症として嗅覚障害が残存する場合で嗅覚を感じ取る細胞や神経が障害されておこります。これに対しては漢方薬などによる長期にわたる治療で改善する場合があります。高齢者の場合はアルツハイマー型認知症やパーキンソン病などのごく初期、まだ認知障害の起こる前の前兆として嗅覚障害が起こることがあります。特にカレーライスやメントールなどのにおいが分からなくなったら要注意と言われております。またフレイルと言って体力の低下によっても嗅覚が低下するといわれております。これらの予防として生活習慣病の予防、治療と運動が効果的といわれており、また様々なにおいを嗅ぐ嗅覚トレーニングといった治療も効果的といわれております。まずは嗅覚障害の原因を調べて治療してみてください。
最近魚を食べると蕁麻疹が出るようになりました。普段から仕事で魚を調理しており手の湿疹がひどく我慢しておりました。アレルギーなのでしょうか
A: 手の湿疹などで皮膚に炎症があると皮膚を通して魚のアレルゲンが侵入しアレルギーを引き起こすといわれております。以前茶のしずく石鹸に小麦の成分が含まれこれが皮膚を通して体内に入り小麦アレルギーを引き起こした事件がありましたが全く同じ原因です。通常の食物アレルギーは食物を食べることによってアレルギーになり徐々にアレルギー反応を起こすものですが、最近炎症のある皮膚などを通してアレルギーになり、消化器などに症状を起こすものが知られるようになりました。また類似のものでは花粉症などにも食物アレルギーを合併する場合もあります。通常の健康な人は魚や小麦粉のアレルゲンが皮膚を通過して体内に入り込むことはほとんどありませんが、アトピーなどで皮膚のバリア機能が低下していたりすると起こりやすくなると言われております。アレルギーになるきっかけは意外なところにある場合がありますので皮膚の炎症をしっかり治しておくことが必要です。
子供が乗り物酔いがひどく、薬を飲んでも効果のないこともあります。何か良い方法はありますか?
A: 耳の奥には耳に入ってくる音を電気信号に変える働きをする内耳という所がありますが、内耳には体の平衡感覚を感じ取る三半規管と呼ばれる器官も存在します。体の平衡感覚は三半規管の情報と目から入ってくる視覚の情報、そして脚や体の感覚から入る情報が脳で分析されて体が動く感覚として感じます。目から入ってくる情報と三半規管の情報がうまくまとめられない時に乗り物酔いが起こりやすいと言われています。たとえばカーテンを閉めて外の景色が見えない車に乗って予期しない時に車が曲がると脳が混乱し乗り物酔いという症状が出現します。乗り物酔いしやすい方も自分で車を運転するときは車の動きを視覚の情報によって事前に予期できますので乗り物酔いは起きません。車酔いがしやすい方はできるだけ前方の景色をよく見ることが重要です。また脳の活動が寝不足などで十分でないと平衡感覚をまとめられなくなって乗り物酔いがおきやすくなります。ですから事前に十分な睡眠と脳を活発に活動させるために食事もとってください。
最近食事の時に顎の下が腫れてきて痛くなりしばらくすると腫れが引いてくるのですが、酸っぱいものを食べると特に腫れがひどいようです。腫れが引いても病院に行って診察を受けた方がよいでしょうか?
A: 食事の時など唾液が多く作られる時にあごの下が腫れる病気としては顎下線の唾石(だせき)症が考えられます。唾液は耳下腺、顎下線、舌下線と呼ばれる唾液腺の組織で産生され管を通して口の中に開口します。この管に石がつまって唾液の流れが悪くなって唾液腺に唾液が貯まり腫れるのが唾石症です。食事などの刺激で唾液が多く産生されると急激に腫れますがしばらくすると少しずつ唾液が外に出て回復します。繰り返して行くうちに唾液腺組織が壊れて唾液が産生されなくなると腫れは収まりますが唾液が産生できなくなります。手術により唾石を取り除くと回復しますので一度耳鼻咽喉科に受診されてはいかがでしょうか
病院に受診する際には必ず現在服用している、または最近まで服用したお薬の内容がかかれた説明書や手帳を持参されることをおすすめいたします
先日顔面神経麻痺と聞こえが悪くなりハント症候群といわれ入院して治療しましたが完全には回復せず後遺症が残ってしまいました。ハント症候群にならないように予防する方法はあるのでしょうか?
A:ハント症候群は水痘帯状疱疹ウイルスによる病気で皮膚にできる帯状疱疹と同じように耳たぶや耳の周囲、外耳などに水泡を形成し同時に顔面神経麻痺、難聴、めまいなどをおこします。帯状疱疹は主に小児期に水ぼうそうにかかり、そのウイルスが長期間体内に潜伏し加齢やストレス、免疫力の低下などによって活性化して発症するものです。2014年から水痘ワクチンは定期接種となり新規に水痘を発症する小児は大きく減少しましたが、その結果水痘のお子さんと接することにより水痘帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を維持できた高齢者の免疫力が低下してきており帯状疱疹にかかるリスクが近年増加することが予想されております。そのため2016年に50歳以上の者に対する水痘ワクチンによる帯状疱疹予防の効能が追加され90%近い効果が認められております。今後ワクチンを受けた若者は帯状疱疹にかかることはほとんどなくなりハント症候群の発症のリスクもなくなりそうですが、逆に過去に水痘にかかった高齢者はワクチンによる予防が重要になってきます。65歳に達した方に対して帯状疱疹のワクチン対して接種の補助がでることになりました。ぜひこの機会に接種してはいかがでしょうか。