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最近鼻血がよく出るようになりました。鼻につっぺをして一旦止まってもつっぺを取るとまた鼻血が出ます。どうしたら良いでしょうか?

A: 鼻血は鼻の粘膜の前方から出血することが多く鼻を横から圧迫するように押さえるだけでたいていは止まります。かえって鼻に詰め物をすると一旦は止まりますが詰め物を取ると出血部位がこすれて再び出血を起こしてしまいます。まずは5分程度鼻を押さえてみて下さい。それでも止血しない場合には詰め物をゆるく入れ再び鼻を横から押さえます。それでも止血しない場合には病院に受診して下さい。 鼻血を起こしやすいケースはアレルギーなどがあり、頻回に鼻をかんだり、鼻がかゆくていじったりする場合、脳梗塞や心筋梗塞などがあって血液をさらさらにする薬を飲んでいる方、まれに血液疾患などで血が止まりにくい場合などがあります。また鼻をいじりすぎて傷がつき、鼻血を繰り返す方も見られます。 鼻血が続くようでしたら耳鼻咽喉科に受診して下さい。

年々特に寒くなると鼻水が多くなり水のように垂れてきます。アレルギーの薬をもらっておりますがよくなりません。効果のある薬はないでしょうか

A :鼻の粘膜の温度は外気温より高く冷たい外気を吸い込むと温度は下がり、逆に息を吐くときに上がります。正常な成人では2度くらいの変動があるといわれております。鼻の粘膜の血液の循環が正常であれば冷たい外気でも速やかに粘膜の温度は上昇し、吐く息が冷やされる程度は軽くなりますが、高齢者は鼻の粘膜の血流が悪く加温機能が低下するため吸気で冷やされた鼻の粘膜の温度は十分に加温されないまま呼気が粘膜表面で冷やされ結露を起こした状態になり鼻水となって出てきます。冬場の寒い時期に多くなりoldmans dripと呼ばれております。基本的に結露ですのでアレルギーの薬は効果がありません。対策として鼻粘膜の加温機能を高めることが必要ですが足を温めると鼻の粘膜の温度が上がると言われておりますので是非試してみてください。

以前に副鼻腔炎といわれしばらく通院していましたがあまり良くならずずっと放置しております。最近右の頬が痛くなり鼻血もでますが病院に行った方がいいですか?

A: 以前に副鼻腔炎と言われ放置していたとの事ですが、副鼻腔炎が慢性化すると薬による治療は困難になってきます。慢性の炎症は粘膜に持続的な刺激を与え、時にガンなどが発生する事がありますので注意が必要です。耳鼻科の領域でもタバコやアルコールなどの慢性の刺激によりガンが発生したり、舌が歯などで傷ついてガンが発生することも知られています。副鼻腔炎も同様で昔は副鼻腔炎の患者さんも多く、未治療で放置する方も多かった為上顎ガンがよく見られました。最近では副鼻腔炎をきちんと治療される方が増え、また衛生環境も良くなった結果、未治療の副鼻腔炎は減少し上顎ガンも減ってきております。慢性副鼻腔炎といわれても痛みが改善しなかったり、特に片方の鼻だけが詰まったり鼻をかむたびに出血するなどの症状が続くようでしたら、腫瘍の可能性もありますので耳鼻咽喉科に受診をお勧めいたします。

鼻がのどに流れて気になります。市販の鼻炎の薬を飲んでも良くならなかったので調べてみたら後鼻漏と同じでした。漢方薬が効果があると聞きましたが本当でしょうか

A: 実は鼻で産生された粘液は鼻の粘膜にある繊毛(せんもう)と呼ばれる微細な毛によって鼻の入り口から口の方に移動しています。後鼻漏を自覚する人は分泌物の粘度が高く、繊毛の活動が低下していると言われております。高齢者で後鼻漏を自覚する方が多いですが、これは鼻の水分調節機能が低下して粘液の粘度が増加し繊毛の動きも加齢により低下するためです。この対策として効果があるのは鼻の洗浄です。また一部の漢方薬も効果がある場合がありますので試してみても良いかと思います。ただ冬季に空気が乾燥すると鼻の粘膜も乾燥し症状が出やすくなりますのでマスクの着用や部屋の加湿などを適切に行うことも重要です。後鼻漏は実際には流れる粘液はごくわずかで内視鏡でも確認できない程度のことが多いため気になりすぎていることもあります。病院で副鼻腔炎など後鼻漏の原因となる病気がないようでしたら様子を見ても問題ありません。いちど検査を受けてもいてはいかがでしょうか。

最近徐々ににおいがはっきり分からなくなってきたため近くの耳鼻咽喉科に受診しましたが、原因不明といわれました。特に鼻が詰まったり鼻水が出るわけでもないのですが何か原因ありますか?

A: 嗅覚がわからなくなる原因として多いのは副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などですが鼻の症状がなく、耳鼻咽喉科で鼻の診察をしても異常なしといわれておりますので鼻の疾患はないと思われます。次に多いのは風邪などを引いた後に鼻の奥にある嗅覚を感じる細胞に障害が起きている場合です。この場合は鼻の症状はなく嗅覚のみが障害され、嗅覚細胞の再生を促すような治療が必要ですが改善率は低いのが現状です。交通事故などにより嗅覚の神経が断裂したり、嗅覚を認知する脳の異常によっても嗅覚は障害されます。特に認知症を発症する前に嗅覚がなくなってくるのは有名です。このようにさまざまな原因によって嗅覚は障害されます。

子供が鼻を上手にかめません。どのようにしたら出来るようになるでしょうか?

A: 小児は免疫機能、鼻の構造が発達の途中であるために頻回に鼻の感染を起こし鼻水が出ることが多く鼻をかむことができないために鼻呼吸が障害されます。 鼻をかむことができないと鼻詰まりを解消しようと鼻をすするようになり中耳炎などの原因となります。 一般的には3歳頃には鼻をかむことができるようになることが多いですが、鼻をかむ方法を教える際には息をため、ゆっくり片方ずつかむことように指導することで「ふん」と両方の鼻で息を出しても上手に鼻水は出てきません。 鼻かみ練習のためのグッズも市販されておりますのでそれらを使って練習するのも良いでしょう。

寒くなるとよく鼻水や鼻づまりが出て困ります。室内では大丈夫なのですが対策などありますか

A:鼻に分布する知覚神経は温度や薬物により刺激を受けて鼻水、鼻づまりなどを起こします。皮膚特に足の加温や冷却と鼻粘膜の温度には相関関係があり足を温めると鼻の粘膜の温度も上昇して鼻炎の症状が改善すると言われております。温熱療法とも言われておりますが暖かいスチームなどの吸入で鼻炎の症状は改善します。また皮膚や粘膜を唐辛子の成分のカプサイシンで刺激すると実際には温度は変わっていないにも関わらず熱く感じると思います。これは神経の受容体が共通なためで43度以上の熱を感じる受容体と痛みの受容体は同じなので脳が勘違いをするためです。それと同じですがメントールなどを皮膚に塗ると冷気を感じると思いますが鼻に塗ると冷気で冷やされた感覚が生じ鼻詰まりが改善したような気になります。鼻炎の治療にカプサイシンを鼻に塗る方法があります。カプサイシンを塗ることで鼻粘膜の知覚神経が刺激されその神経が他の刺激に対して反応しなくなる現象を利用しています。ご質問の寒冷刺激に対しては温熱療法のように鼻を温めてみてはいかがでしょうか