(気になる質問をクリックして頂ければ、回答を見ることが出来ます。)

最近鼻血がよく出るようになりました。鼻につっぺをして一旦止まってもつっぺを取るとまた鼻血が出ます。どうしたら良いでしょうか?

A: 鼻血は鼻の粘膜の前方から出血することが多く鼻を横から圧迫するように押さえるだけでたいていは止まります。かえって鼻に詰め物をすると一旦は止まりますが詰め物を取ると出血部位がこすれて再び出血を起こしてしまいます。まずは5分程度鼻を押さえてみて下さい。それでも止血しない場合には詰め物をゆるく入れ再び鼻を横から押さえます。それでも止血しない場合には病院に受診して下さい。 鼻血を起こしやすいケースはアレルギーなどがあり、頻回に鼻をかんだり、鼻がかゆくていじったりする場合、脳梗塞や心筋梗塞などがあって血液をさらさらにする薬を飲んでいる方、まれに血液疾患などで血が止まりにくい場合などがあります。また鼻をいじりすぎて傷がつき、鼻血を繰り返す方も見られます。 鼻血が続くようでしたら耳鼻咽喉科に受診して下さい。

私の子供が先日蓄膿と診断されました。蓄膿って治るのですか?

A: 蓄膿は正式には副鼻腔炎と呼びますが、鼻の周囲に洞穴の様な空洞があってそこを副鼻腔と呼びますが、副鼻腔に炎症が起こる病気です。 一番多い副鼻腔炎は風邪などを契機に鼻に炎症を起こしますが、最初は急性副鼻腔炎の状態で、この状態で鼻の異変に気づいてきちんと耳鼻咽喉科で適切に治療を行えば大半は1ヶ月から3ヶ月程度で完治します。ところが、鼻の異変を風邪と勘違いして長い間放置したり、蓄膿は治らないものだと自己判断し、 治療を怠って慢性の副鼻腔炎に進行すると簡単には治らなくなります。また、細菌が原因の副鼻腔炎ばかりではなく、喘息などのアレルギーと関連した副鼻腔炎や、虫歯が原因のもの、かびが原因のものなど特殊なものも簡単には治りません。こういった簡単には治らない副鼻腔炎に対しては現在内視鏡による手術が盛んに行われており治療成績も良好です。 風邪が治っても2週間以上鼻水が続き、頭痛や頬の奥が痛いなどの症状がありましたら早めに耳鼻咽喉科に受診をおすすめいたします。

以前に副鼻腔炎といわれしばらく通院していましたがあまり良くならずずっと放置しております。最近右の頬が痛くなり鼻血もでますが病院に行った方がいいですか?

A: 以前に副鼻腔炎と言われ放置していたとの事ですが、副鼻腔炎が慢性化すると薬による治療は困難になってきます。慢性の炎症は粘膜に持続的な刺激を与え、時にガンなどが発生する事がありますので注意が必要です。耳鼻科の領域でもタバコやアルコールなどの慢性の刺激によりガンが発生したり、舌が歯などで傷ついてガンが発生することも知られています。副鼻腔炎も同様で昔は副鼻腔炎の患者さんも多く、未治療で放置する方も多かった為上顎ガンがよく見られました。最近では副鼻腔炎をきちんと治療される方が増え、また衛生環境も良くなった結果、未治療の副鼻腔炎は減少し上顎ガンも減ってきております。慢性副鼻腔炎といわれても痛みが改善しなかったり、特に片方の鼻だけが詰まったり鼻をかむたびに出血するなどの症状が続くようでしたら、腫瘍の可能性もありますので耳鼻咽喉科に受診をお勧めいたします。

半年くらい前からにおいがわからなくなってきました。最近味もわからなくなってきているような気がします。病院に受診したほうがいいでしょうか?

A: 嗅覚、味覚、聴覚など耳鼻咽喉科は感覚器を扱う診療が多いのですが大事なことは感覚が分からなくなったら早めに病院に受診し治療を開始することです。時間が経過すると感覚神経が駄目になってしまい治らなくなってしまいます。 匂いが分からなくなると味覚も鈍くなり味付けが濃くなりがちです。味覚障害で塩分の取りすぎは高血圧の原因になりますし、においがわからないとガス漏れなどに気が付かないなど危険を伴います。すでに半年前から嗅覚がなくなってきたのであれば早めに耳鼻咽喉科に受診し嗅覚のなくなってきた原因を調べ、治療を開始されたほうがよいと思います。 高齢者の方は亜鉛などが欠乏し味覚、嗅覚の障害が起こる場合もありますので、亜鉛を多く含むかきや牛肉、のりなどを積極的にとりましょう。

最近徐々ににおいがはっきり分からなくなってきたため近くの耳鼻咽喉科に受診しましたが、原因不明といわれました。特に鼻が詰まったり鼻水が出るわけでもないのですが何か原因ありますか?

A: 嗅覚がわからなくなる原因として多いのは副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などですが鼻の症状がなく、耳鼻咽喉科で鼻の診察をしても異常なしといわれておりますので鼻の疾患はないと思われます。次に多いのは風邪などを引いた後に鼻の奥にある嗅覚を感じる細胞に障害が起きている場合です。この場合は鼻の症状はなく嗅覚のみが障害され、嗅覚細胞の再生を促すような治療が必要ですが改善率は低いのが現状です。交通事故などにより嗅覚の神経が断裂したり、嗅覚を認知する脳の異常によっても嗅覚は障害されます。特に認知症を発症する前に嗅覚がなくなってくるのは有名です。このようにさまざまな原因によって嗅覚は障害されます。

子供が鼻を上手にかめません。どのようにしたら出来るようになるでしょうか?

A: 小児は免疫機能、鼻の構造が発達の途中であるために頻回に鼻の感染を起こし鼻水が出ることが多く鼻をかむことができないために鼻呼吸が障害されます。 鼻をかむことができないと鼻詰まりを解消しようと鼻をすするようになり中耳炎などの原因となります。 一般的には3歳頃には鼻をかむことができるようになることが多いですが、鼻をかむ方法を教える際には息をため、ゆっくり片方ずつかむことように指導することで「ふん」と両方の鼻で息を出しても上手に鼻水は出てきません。 鼻かみ練習のためのグッズも市販されておりますのでそれらを使って練習するのも良いでしょう。

鼻が乾いて鼻くそがよく出るのですがどうしてでしょうか?

A: 鼻の粘膜は傷つきやすく鼻を頻繁にかんでいたり、鼻を軽くいじっただけでも傷ついて出血を起こしたりします。傷口はかさぶたがついてそれが取れるとはなくそになります。 鼻くそが多くなると鼻づまりがひどくなりますのでそれを取るために鼻をいじり悪循環に陥ります。この傷は普通の粘膜がはがれているため乾燥し鼻が乾く症状が起きます。できるだけ鼻をいじらないように軟膏などを塗って保湿します。また鼻水が多くて鼻のかさぶたがすぐに取れる場合は鼻水の出る原因を調べて治療する必要があります。お子さんなどはアレルギー性鼻炎で鼻がかゆくなり鼻をいじって鼻を傷つけたり、副鼻腔炎で鼻をうまくかめないために鼻水が固まって鼻の入り口に詰まり鼻くそがでる場合があります。一度耳鼻咽喉科で鼻に病気がないかどうか確認してもらうことをお勧めいたします。