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ヘッドホンで長時間音楽を聴いていますが大丈夫でしょうか?

A: 日常的にヘッドホンで聞く人は難聴になりやすくなります。 個人差はありますが、ヘッドホンやイヤホンなどの使用による大きな音で耳の内耳が傷つき、難聴を起こすと言われております。 一般的に難聴は日常会話に含まれない高音部から起こることが多く気づきにくいため大きな音を聞き続け、結果として中から低音域まで難聴になってくると初めて難聴を自覚します。しかし、この頃になるとすでに治療による回復は期待できなくなります。できるだけ早期に難聴に気づき進行しないようにすることが重要です。 日常的に騒音下で仕事をする方、もしくは音楽を聴く方は定期的に耳の聞こえをチェックしておくことが大切で、難聴になってもすぐであれば治療により回復する可能性があります。 基本的に85dB以上の音を聞き続けると難聴のリスクが高まると言われており、例えば90dBの音は工場などの騒音や犬の吠える音位になります。このくらいの音を2時間半にわたり聞き続けると難聴になるリスクが高まります。 100dBの音は電車の高架下にいるときと同じで、このような騒音化で音楽を聴こうとするとそれ以上の音を聞くことになり、15分で難聴になる可能性が高まります。 騒音下でヘッドホンを使うときは遮音性の高いヘッドホンを使用し、できるだけ適度に耳を休ませて長時間聞くのはできるだけやめましょう。

おたふくで難聴になることがあると新聞で見ました。本当ですか?

A:おたふくは正式にはムンプスというウイルスによる感染で起こる病気です。 一般的は、耳の下が腫れて熱が出る病気として知られており、あまり恐ろしい病気であるとは考えていない方も多いと思います。しかし、このウイルスは様々な合併症を起こすことで知られており、もっとも重大なのは髄膜炎で命にかかわる重篤なものです。またそのほかにも卵巣・精巣の炎症や難聴もあります。 問題なのは、この難聴になると残念ながら治療法がないことです。 従来は非常にまれな合併症と思われておりましたが、最近の研究では数百人に一人は起こることが分かってきました。 対策としては予防接種しかありません。まだおたふくにかかっていないようでしたら、是非予防接種をお勧めいたします。

親が難聴で補聴器をしております。今のところ自分はまだ聞こえは大丈夫ですが難聴が進まないように注意することなどありますでしょうか ?

A:高齢になると多かれ少なかれ難聴になる方が多くなりますが個人差があります。もちろん遺伝性の要因もあるのですが生活習慣も大きく関係しております。適度な運動や禁煙、規則正しい睡眠、栄養のバランスの取れた食事など老化の原因となる酸化ストレスを減らすことが大事です。また大音量でテレビをみたり、騒音などが多い職場で耳栓をしないで仕事をしたり、静かな場所で耳を休める時間が作れないなどがあると内耳の酸化ストレスが増大し難聴が進行します。抗酸化剤と言われるポリフェノールやコエンザイムQ10、ビタミンC、ビタミンE、β―カロチンなどを含む食材を多くとるのも難聴の予防によいでしょう。難聴が進行してしまってからでは聴力が良くなることはほぼありませんので、予防が大事です。今すぐにでも始めてみてはいかがでしょうか?

補聴器を考えておりますが通信販売で売っているものではダメですか?

A:まずは難聴の原因を調べることが大切です。 多くは加齢による老人性難聴ですが時々耳垢が詰まっていたり中耳炎などで聞こえが悪くなっている場合がありますので耳鼻咽喉科できちんと診察を受けましょう。その結果、老人性難聴と診断されてから補聴器を検討するようにして下さい。 皆さんコンタクトレンズなどを作るときにはきちんと眼科に受診しますが、補聴器もコンタクトレンズと同じ医療用具です。きちんと難聴の程度を検査してから補聴器を調整します。 通信販売などで売っているものはただ単に音を大きくするためのものが多く、あまりうるさい場合はかえって難聴が進む恐れがありお勧めしません。また高度の難聴の方は身体障害者に該当する場合もあり、耳鼻咽喉科の医師の診断書で補聴器を買う際の補助がでる制度もあります。 一度耳鼻咽喉科に受診されてはいかがでしょうか。

補聴器購入には保険がきくのですか?値段が高いし面倒だし適当に聞こえているふりをしておりますが、ただ時々話が途切れてしまうのが少々気になることがあります。あまり必要性を感じないのですが周りの家族に補聴器するように言われます。検討したほうが良いのでしょうか?

A: 日本では補聴器購入に対しては健康保険は認められませんが、病院から認定補聴器店に紹介状がある場合は医療費控除が受けられます。また重度の難聴で身体障碍者に該当する場合には補聴器作成に対する補助がでます。日本は超高齢化社会と言われておりますが補聴器所有率はここ数年ずっと14%程度の普及率でイギリスで42%、フランスで34%の普及率といわれ欧米とは大きな差があります。一人暮らしなどでは自分の聞こえに合わせてテレビなどを大きくできますので、家ではあまり困ることはないのですが外出してコミュニケーションをとる際に聞き取れずに相手に迷惑をかけますので外出が億劫になりがちです。また家族と同居している場合には自分の聞こえにあわせてテレビを大きくすると家族にとってはうるさくて耐えられないためけんかになり家族から補聴器を付けるように言われます。ただこのようなケースでは本人はあまり困っていないため補聴器を付けたがりません。コロナで外出する機会が減ってきておりますが病院などで会話する際に医師の説明などが聞き取れない場合などは家族から補聴器をすすめてはいかがでしょうか。

以前からあったのですが最近片方の耳鳴りが強くなり夜も眠れません。耳鳴りは治らないと聞いてあきらめておりましたがいかがでしょうか?

A: 耳鳴りの原因として最も多いのはいわゆる加齢による老人性難聴に伴う耳鳴りで両方の耳に耳鳴りが起こることが多くこの場合はなかなか治りません。しかし若い方の場合の耳鳴りで片方の場合は何らかの耳の病気で耳鳴りが起こっている場合もあるため耳鼻咽喉科で詳しく見てもらうことをお勧めします。 耳鳴りを起こす病気としては簡単に治るものとして耳垢が詰まっている場合、風邪を引いた後によく起こる中耳炎の場合、めまいを伴うことの多いメニエール病や急に聞こえの悪くなる突発性難聴、大きな音を聞いた後に起こる音響外傷、徐々に耳鳴り、難聴が進行する聴神経腫瘍などがあります。いずれも病院にいって検査と治療をしてもらう必要があるでしょう。また特に難聴を伴わない耳鳴りについては最近TRT療法がかなりの効果があるといわれ注目されております。 耳鳴りは普通の健常人でも時々おこるものですが日中忙しくしていたり、何かに熱中している場合には耳鳴りを意識しません。 夜寝る前など周りが静かで特になにもしていないときなどに耳鳴りを気にするのです。そこで耳鳴りを意識しないように逆に耳鳴りを常に聞いている状態にし耳鳴りに慣れ気にならなくなるように訓練するのがこのTRT治療です。TCIと呼ばれる装置を耳につけて心地よい小さな耳鳴りを聞くこととカウンセリングを行います。 耳鳴りに苦しんでいる方にはお勧めいたします。

耳掃除はどれくらいの間隔で行ったら良いのでしょうか?

A: 耳垢は体にとってはいらない排泄物のように皆さん思われているかもしれませんが、実は耳垢は抗菌成分が含まれており細菌などが入らないようにブロックしますし、粘液成分が含まれていますので耳の奥に異物が入らないようにする働きがあります。こうした耳垢を完全に除去すると逆に炎症を起こしやすくなり耳だれの原因になったりするのです。また耳垢は外耳の入口付近で産生され外の方に移動してきますので無理にかき出す必要もないのですが、太い綿棒などを使って掃除をするとかえって耳垢を奥に押し込んでしまい取れなくしている方もよく見かけます。ですから耳掃除はせいぜい月に1,2回で耳かきなどを使い外側にかき出すようにして取ってください。 強くやりすぎると炎症を起こし痛みや耳だれが出ますので注意してください。また小さなお子さんやペットがいる場合は不意に抱きついて来た時に耳かきが奥に入り鼓膜を傷つける恐れがありますので注意して下さい。また耳垢が貯まりやすい方は実は外耳の炎症による耳だれが固まって耳垢のようになる場合があります。また外耳道が傷つくと皮膚の移動速度が遅くなりさらに耳垢がたまりやすくなり、掃除を繰り返す悪循環に陥ります。そのような方は一度耳鼻咽喉科で治療を受けてください。

1歳の子どもが頻繁に中耳炎にかかります。保育園で風をひきやすいのが原因と言われますが予防法はないのでしょうか?

A: 急性中耳炎は風邪などを引き金として発症し、しばしば反復したり治りにくくなる病気です。まず中耳炎を含めた感染症のリスク因子として集団保育の問題があげられております。2歳ころまではお子さんの免疫の力はまだ十分ではなく免疫力のついた年長児では感染症を発症しなくても1歳代のお子さんに細菌が伝播すると感染症を発症します。その意味で母乳はお子さんの足りない免疫を補充するのに非常に効果が高いと言われております。また治療に抗生剤を服用しなければなりませんがきちんと服用できていないと抗生剤の効かない耐性菌が増えてしまい中耳炎が治りにくくなる原因の一つとなります。さらに風邪をひいて鼻水を放置すると中耳炎を起こしやすくなりますので市販の鼻水吸引器具で鼻を吸い取ってあげるのも効果的です。また父母の喫煙は粘膜の炎症の悪化要因になりますので禁煙してください。 肺炎球菌は中耳炎の一番重要な最近ですがワクチンがありますのできちんと接種してください。このような対策を講じても中耳炎を繰り返す場合は正常な免疫の力があるかどうか小児科などで検査をうけてみてはいかがでしょうか?